
“ある”に目を向けよう!
ポジティブ変換しよう!
私自身もそんな言葉に救われたこともありました。
でも、今の私は違う視点で見るようになりました。
本当に自分らしくありたい、
仕事もプライベートも、
人生を豊にしていきたいと思うなら、
新しい視点を持った先に
もっと大切なことがあると思うのです。
「コップに半分の水。あなたならどう思う?」

昔、心理学の授業の中の講義のお題でありました。
自分は今追い詰められた状況で、目の前にはコップに入った水。
量はちょうどコップの半分。
あなたは今、どう思ってる?
そんな内容だったと思います。
体力温存してじっとしているべきか
いろんな想定をして
コンピューターのように思考を巡らせていたと答えました。
「なぜ、そんなにたくさんのことを考えてたの?」
「水がなくなったら大変。命に関わる…。」
「で、あなたはどう思って他の?どんな感情?」
「あ…私、すごく不安になってたみたい…」
「なぜ、不安になったの?」
「だって、水が半分しかないから。」
「じゃあ、半分以上あったら安心なの?」
「……いくらあっても不安は消えないかも。」
架空の想定とはいえ衝撃的でした。
コップの水は満杯でも「いつかなくなる不安」が
自分の中にあるのだと気づいたのです。
自分の不安の枠を外し、新しい視点を得る方法

それは簡単です。
発想の転換・他者視点を取り入れること。
つまり、自分の中では当たり前になっている
“固定観念”の殻を打ち破ること。
ただし、それは自分の頭の中だけでは難しい。
私があのとき言われたひと言、
「“まだ半分もある”って思ってみたら、どうなる?」
そうか!半分“も”ある。
それは希望を見せてくれた気づきでした。
まだ半分も残っていると思えば、
たくさんのことにチャレンジしたり考える時間が
あるように思えてきたのです。
こういう思考の変換はとても大切だな〜、
多くの人のいらぬ心配を解消できるな〜と実感しました。
キラキラ系、ゆるふわ系の女性起業家の発信!?

波動を上げよう
など、ゆるっとふわっと軽く成功できる♪
みたいな発信を見ると少し心配になります。
“ない”じゃなくて、“ある”に目を向ける
“願うだけで叶う”のは脳科学で解明されている
これはある意味では正しいし、
この考え方が、苦しいときの光になることもある。
だから、それを否定したいわけではありません。
でも———
そういう人達の中には、
ちゃんと本質を学びもせず
表面だけを取り繕っている人も多いと感じる。
内側から湧いてくる違和感の正体

初めて「コップの水理論」を聞いたときは
「そんな風に視点を変えられるんだ!」と思いました。
でも、いつの間にか…
半分しかない▶︎まだ半分もあると切り替えることで
自分をごまかしていたことに気づいたのです。
「気づき」とは▶︎それまで意識していなかった物事や状況に、注意が向いて理解したり、認識したりすることです。問題点や違和感に気づくこと、あるいは、些細なきっかけから新しい発見やひらめきを得ること。
・1回目→そんな発想の転換があるのか!(気づき)
・2回目→実際に試してみたらスゴイ!(経験)
・3回目以降→またアレをやればいい!
自分以外の視点を知ることで器が広がるのは事実。
習慣化され自分の引き出しが増えるのも良いこと。
ではあるんだけれど…
自分の中から湧き出る不安を
発想の転換という蓋で見ないふりしていたら
自分という人生の成長は起こらないと思うのです。
「まだある」に視点をフォーカスしても、
どこか胸の奥の方がザワザワする感じが残る…
それを一生懸命、落ち着かせようと瞑想したり、
焦りを気のせいだと切り替えようとしていたのだと
後々になって気づいたのです。
真髄に行くほど、答えはシンプル。

一番大切なのはコップの水が「ある/ない」ということよりも、
“自分がどう感じているか”です。
「水が半分しかない」と思ったのなら、
何かしらの不安や焦りや心配があるはず。
なぜ焦っているの?
なぜ心配なの?
それを繰り返し自問自答して深ぼることで、
ようやく真髄の質問に辿りつける…
わたしは本当はどうしたいの?
その答えはもしかしたら…
「そもそも今は、水よりコーヒーが飲みたいの!」
かも知れない。笑
コップの水が半分なのは、単なる“事実”。
1/2であることに、良いも悪いもない。
半分で不安になる人もいれば、
なくなりかけても気づかない人もいる。
「客観視点+自分の感情=自己理解につながる」
自分の答えは、自分の中にしかない

自己理解を深めるということは
自分の取り扱い説明書を手に入れるということ。
同じ内容は一つもないから、誰かに聞いても答えは出ない。
自分を知る方法はたくさんあるし、
何か一つのことで全てわかるものでもない。
自己理解とは現実に優しく目を向けるところから始まる。
私が提供している「世界観セッション」は、
“ありのままの自分”の輪郭に触れていく時間です。
無理に前を向かなくていい。
ポジティブにならなくてもいい。
むしろ、“本音の自分”を見失ったままでは、
どこへ向かってもしっくりくることはない。
一般的にどうだとか、正解・不正解はありません。
「あなたらしさ=あなたの正解」
世界観とは美しいあなたっぽいデザインではなく、
あなたの価値観や思いが滲み出たもの。
だからこそ私は、
「あなたがどんなふうに感じているのか?」
という視点を、何よりも大切にしています。

最後に…
「まだ半分もあるよ」「大丈夫だよ」
そんな優しさや励ましも、もちろん大事。
でも「変わりたい」「もっと良くしたい」
そう思う人のことを本当に思う愛情って、
安易に甘やかすことじゃなく、
本心にたどり着くまでちゃんと聞いて、
客観的視点を持って伝えられることだと思うのです。
今、自分がどんな状態なのか。
何を感じているのか。
本当はどうしたいのか。
自分を知ることで
仕事もプライベートも、人生も輝きだす。
と、私は信じています。